1990年「光の情景」を書いた後、短編を書くかたわら、書こうとした長編が三編ありました。 A案は舞台が戦国前期。当時は(今もですが)幾ら調べてもわからない事だらけで、ずいぶん原稿は書いたのですが先に進まず、途中で諦めました。 B案は93年、天正年間あたりをラストに狙って取り掛かりました。それがこの「猫天地伝」です。 書いたら、自分でも驚くほど長編となり、時代考証もいい加減では済まされなくなって途方に暮れました。 94年、C案の「嵐待つ」に着手。95年に書き終え、96年と97年に書き直しました。やっと終えた時、残りA案B案は「設定はどうでもいいからどっちか完成させよ(^_^;)」と思いました。 A案は史実から話を起こしたため、設定までは変えられないので、それで97年、この「猫天地伝」に着手となりました。 唐突に舞台は中国に大転換。それも時代も地域も決まらぬ内に、話は書き終えてしまいました。それで、せめて壁紙だけは気を使って中国風にしてあります(笑)。 短くする事にだけは成功しました。自分としてはそれだけ大いに満足です(笑)。 これを機に小説は書いてません。日常が忙しくなり、「書き納め」と思ってたのもあって、書きっぱなしで手直しもしてませんでした。 自分としては気に入っていて、いつか戦国時代を舞台に書き直せたら、と思っています(笑)。 書き直し作業に着手したのは、2002年6月からです。 朱天さまに微に入り細に入り、それはもう徹底してお付き合い頂きました。 何しろ「既に書きあがっている小説の時代考証」です。どんなにか困る話でしょう(^^;)。話は「どの時代にしたらいいかなぁ」という、恐ろしく無責任な相談から始まりました(笑)。 なのに時には「てにをは」まで添削頂いたのです。 朱天さまには、本当に御礼の申し様もありません。ありがとうございましたm(__)m。 まだ当分、直しを入れながら掲載して行こうと思いますので、連載で行きたいと思います。 また一応、作者(私)に著作権があります。 |
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