<2004年・城主のたわごと3月>



2002年7月は箱根本格デビュー(^^)。

紫陽花ロード、太閤の滝と石風呂、玉簾の滝、そして夫婦初の箱根宿泊♪





     
  さて、このコーナーも、少し復興したのだろうか。今の所毎月ペースになってるような気がする。
続いて、旅行編続行してみようか。


<6月・親戚カタチちゃん>

かくして2002年5月は過ぎ(2004年たわごと2月参照)、翌6月。
亭主がすっかり忙しくなってしまい遊びにも行けないので、私はこんな親戚を預かって、おウチで遊んでいた(笑)。↓

ハッパの上にいる親戚
水を飲み終わり運動開始
次は食べ物が欲しい〜

この親戚は、最初(6月)は家にいたのだが、動かなくなったのを「死んだ」と勘違いした私が、「墓場」と称して植木鉢の土に埋葬し、そのままベランダに置いていたら、自力でそこを這い出し、ベランダの壁にくっついて日向ぼっこを決め込んでいた。

カタツムリって湿った所が好きではなかったのか?(^^;)

この明るく(?)ドライな性格(か体質かわからないが)の親戚を、我が家では「カタチちゃん」と呼んだ。
家や湿った所より、日の当たる、暑くド明るいベランダを好む彼は、真っ白な壁にポチッと点のように長く張り付き、私に霧吹きをかけさせ、レタスを貰うと、ガツガツと音を立てて食っていた。
が、初秋(9月ごろだったか)のある日、唐突に姿を消した。

鳥にでも食われたのだろう(涙)。

だって目立ってたモン、アンタ(^^;)。。



<7月・箱根ツア〜♪>

さて亭主、又々例によって「休みを取るっ」と唐突に決める(笑)。

当初、日光か鹿島か箱根、と候補が上がっていたのだが、山中城祭りで一度行ったルートでもあるし、忘れない内に行こうと言い合っていたのを、うっすらと覚えている。

箱根という所は、私が子供の頃、これと言って予定が立たずに迎えた夏休み、家族で「仕方なく」向かう割に、予定外に良い思いをして帰って来る土地であった。

亭主は、会社の研修旅行とか以外では、殆ど行った事がない。何があるのかどういう所か全く知らない。
私の記憶としては、ここは自動車で旅行した覚えしかないものだから、それもあって「車を買ったから、箱根にっ」というのは、我が家では半ば合言葉化していたのである。

お金が無いので、安宿を探したあげく、二人で1万円の部屋が見付かる。
「おお〜安い(^^)」と、7月18日。朝起きてから宿の予約。



<箱根、「紫陽花ロード」>

18日はお昼ごろ出発。途中用事を片付けに寄り道したり高速の渋滞やらにも会ったが、東名に乗ってからは快調で、足柄SAで遅い昼食。
御殿場で高速を下りて、138号線を乙女坂トンネル方面に。

そして! 入って来ました! これが「紫陽花ロード」!

おおおっ! 見よ! とっくにアジサイの枯れ切った東京をよそ目にこの満開ぶりっ!

んがっ! この通り、車のスピードが速いのでアジサイはビュンビュン飛んで行くぅっ(TOT)!
スピードを落としたいが、追い抜き禁止道路を後続車が追い討ちをかけるし、道はウネウネとした急カーブの連続で、カメラを構えた時にはお花の群れは間近。

でも、アジサイの、白、ピンク、紫、藤色、青、水色と実に色が複雑で多種なのを、この時ほどめくるまく味わった事は無かった〜〜。

カメラにおさめられなかった悔恨が、この翌年もアジサイの時期にここに向かわせたのだが、残念ながら時期を逸してしまったのと、やはりシャッターチャンスの難しさから、翌年はさらに意味不明の無駄フィルムを貯めるハメに……(汗)。



<底倉、「太閤の滝」「太閤の石風呂」>

今回亭主は「何か滝とか渓流、原っぱなんかで横になるとか、疲れを取りたい」と言っていた。
「滝……m(。。)m」。
箱根の地図は大抵そこまで書き込まれてないから、ガイドブックで探した所、とりあえず底倉に「太閤の滝」を発見。
が、ガイドブックの地図でも道をどう行けば着くのかわからないから、あとは当てずっぽう(笑)。

同じく138号線を乙女坂トンネルを越え、宮ノ下に向かう途中。八千代橋を渡る。

下の左の写真、八千代橋を左から右に渡り切った所すぐに「太閤の滝」の看板が見え、道路は左に折れるが、右に入れば旅館の入り口。
この入り口が右の写真。旅館のさらに右横にある細い歩道が「太閤の滝」に続く遊歩道。→
遊歩道の入り口すぐに、おおっ「太閤ひょうたん祭」なる幟(のぼり)が見えるではないかっ♪
この時期、この辺りでは秀吉関連のお祭りがあるらしい(#^.^#)。この近隣でも、淀殿や秀吉の名にちなんだ旅館や温泉が目に付いたっ。
そして遊歩道を彩る、夕暮れに映える提灯などがエンエンと続いて、なかなかの風情〜っ。

「太閤ひょうたん祭り」の幟
遊歩道の入り口にっ♪
「太閤石風呂入り口(二丁)」
と書かれた、かなり古そうな石碑
暮れゆく滝沿いの道を
ほのぼのと照らす提灯

遊歩道を奥に進んでいく内に、道は上り坂となり、右側から滝と川のせせらぎが涼しげに聞こえて来る。
そしてあたりに響くのは、ひときわ澄み通った日暮の声っ☆ミ


途中、「太閤石風呂のいわれ」と題名の書かれた立て看板があり、それによると、

「太閤石風呂のいわれ

天正18年(1590)、豊臣秀吉は小田原城攻略のため三島から東進し先ず北条方の堅陣山中城を次いで宮城野城、鷹の巣城を抜いて同年4月ついに小田原城を見下ろす石垣山に4万人の人足を動員して一夜城を築きました。
それまで北で洞ヶ峠をきめこんでいた伊達政宗は怒りにふれ暫く当地に蟄居を命ぜられておりました。
又2カ月の築城の間箱根底倉の地に石風呂(太閤の石風呂として現存)をつくり将兵の戦傷をいやし無聊を慰めたと伝えられます。

5月18日秀吉は伊達政宗の帰順を祝うため徳川家康や淀君をはじめ数多の武将を引連れて新緑と山つつじの映えるこの地に盛大な宴を催しました。 相模風土記に拠る

宮ノ下温泉 宮ノ下観光協会」


遊歩道の左手は敷地いっぱいに旅館などが立ち並び、ちょっと崖崩れして来ないか心配な道の狭さだったが(笑)、右手の渓流には段々状に滝があり、

←これが「太閤の滝」?
そして下の写真が「太閤の石風呂」↓。

この狭い道からは一繋がりには写せなかったので、後で編集してみたのが下の写真。このように渓流の合間に滝が連続している。「太閤の滝」はこのさらに左手。

そしてその途中に、上記右の箇所「太閤の石風呂」。「戦陣の途中で、秀吉が風呂を使った」と土地で伝えられて来た(らしい)。下の写真で見ると、左にチョロと……。


標識の辺りから、気のせいか湯気らしき影がチラホラ見えたので、ここまで下りれば湯が沸いているのかも……。
どこからも下に下りれる階段は無くて確かめられなかったけど、左側に立ち並ぶ旅館の敷地からなら、出て入れそうな感じもした。
入ってみたいな〜(#^.^#)。



<箱根湯本、玉簾・飛烟の滝>

日は暮れ始め、寺社類は閉館時間だからもう間に合わないだろうし、滝巡りならまだOKかと、もう一箇所、「千条の滝」というのをガイドブックに発見し行ってみた。途中で道を聞いた方が良さそうに思え、郵便局に入って聞いた所、徒歩コースのようだが、雨がポツポツ気味なのとかなり距離がありそうなのでやめにした。

「あと『玉簾の滝』と『飛烟の滝』ってのがガイドブックにあるm(。。)m」と私。
これは行くほどに判ったのだが、どうも温泉街の旅館の敷地内にあるらしい。同じく138号線を宮ノ下を越えて、箱根湯本まで行くちょっと手前。「天成園」という旅館がそれだ。

んがっ、既に日も暮れ、「入っていいのかな(^_^;)」とか言いながら入る。どうも見学は常時自由らしい。
「玉簾の滝」は岩肌じゅうにスダレのように広がる滝。「飛烟の滝」は小幅だが丈のある、やはり岩肌を伝って流れ落ちる滝。
どちらも、肉眼ではわりとハッキリ確認できるのだが、残念ながらカメラにおさめるのは失敗した(画面真っ暗:笑)。

この玉簾の滝から、湧き水を飲めるようにペットボトルが旅館で用意されていた。
鷹巣山のできた8万年前、早川に沿って流れ出た溶岩が須霊川にさえぎられて凝固し、そのさらに下の岩層との間に挟まった水が長年に蓄えられたので、味は柔らかくまろみがあり、弱アルカリ性でミネラル豊富 、と書いてあった。

この水が湯坂山で噴出して滝になり、行く筋も白糸状に流れる様子を、昔の人が水晶でこしらえた玉簾のようだとして、「玉簾」と呼ばれるそうだ。

旅館の建物に戻る途中までに、わりと整備された神社がある。

「玉簾神社縁起

瀧の上に座す玉簾神社は、芦ノ湖の神、九頭龍を祀る唯一の分社であります。眷属として、箱根神社の神官により毎月「名水祭」が執り行われております。
 箱根神社は第5代、考昭天皇の時代、聖占仙人が駒ケ岳を神体山として奉祀し、第46代考謙天皇、天平宝字年間(757〜765頃)万巻上人が現社地に里宮を創建し、箱根三所権現を崇めたと伝えております。
 万巻上人によって鎮められた九頭龍神は、商売繁盛、諸願成就、水の守り神として信仰を集めております。
 札所にてお札、お守りの他、祈願を込めて社前に奉納するのぼりの申し込みを承っております」


何しろ子供の頃に遊びに来た程度で、箱根の縁起なるものを全く知らない。
「天平の頃ってのも、平安時代より前だから古いけど、それよか、第5代、考昭天皇の時代ってのは、流石にちょっと古すぎやしないか(^^;)?」
と思った最初がこの頃。駒ケ岳を祀った「聖占仙人」というのは、一体何物??



<箱根宿泊>

さて安くて予約もラクラク取れた今夜のお宿だが、場所がどこにあるのかさっぱり判らない(爆)。
「住所から行くと、彫刻の森美術館あたりって感じがする」と地図から予想。
道路標識を見ながら、車は彫刻の森駅まで行ってしまう。

駅で車を停め、近くのスナックに「すいません、この宿なんですが」と尋ねる。今回はハナから現地の人をアテにしてる動きが多い(笑)。

「これはね、1号線に戻った方が……」と実に丁寧に教えてくれ、何となくこの頃から、箱根の人って親切だな〜とか思い始める。
ちなみに1号線というのは、これまで走ってた138号線を宮ノ下で折れて南下するルートなのだが、実はこの道、「千条の滝」を探した時に何度か行きつ戻りつして、既に何となくわかった。

小湧園の反対側にユネッサンなる銭湯ランドもどきのホテル施設がある。ここまではわかる。がそこから折れる道がわからない(汗)。何度も来て何度も通り過ぎ、携帯は電波が届いてないから、公衆電話を探してホテルに何度も電話で聞く。
「ユネッサンの所にある道を曲がって」
同じ事をまた聞く。がそんな道はナイ(爆)。

最後はユネッサンに入る。そこの人にまで聞く。
「ここの先に道があって……」
とユネッサンの人は教えてくれる。
表に出て、「どう考えてもこのまま行くと建物にぶつかるだけに見えるんだけどな」と汗をかきながら、何しろ運転する。

すると……ナント、建物の前を横切ってそのさらに先に行く道路がある(汗)。
何しろ苦労の果てにようやく宿入りを果たす。

さっそく案内してもらった部屋。おおおお〜っ、なかなかゴージャス(゚.゚)! しかも風呂は温泉となっ?
夕食だけは外で食べるしかないのだが、ちゃんと外食案内の地図が部屋にある。閉店時間まで書き込まれている。

こんな感じ

とりあえずご飯を食べに行こう(^O^)!という事になり、ウキウキとちょっとカントリー風の一軒に入る。
注文したのはビーフの下ろし大根仕立て、といった定食でそう高くもなかったが、
「おおおおお、美味しい〜(゚.゚)!」
「ワンワン!」亭主も大喜びである。
(実は最近、私が何かと言うと「たわごと」にこう書くものだから、亭主はますます何に対しても「ワンワン!」としか応答しなくなって、自分で始めた事ながら困っている(-_-;))←狼少年ならぬ犬中年(爆)

宿に帰り温泉にも入って、今回はちゃんとお部屋のベッドでようやく就寝(^^)。
嗚呼っ(TOT)。思えば館山は辛かった(爆)。

<つづく>

2004年03月09日
 
     







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