質問6-13


	質問<六> あなたは主君に見込まれ、よく先陣を承るようになりました。どの戦にも勝ちに勝ち、武勇は周辺に鳴り響きます。同僚から妬まれる事もなく、むしろあやかりたいと、皆があなたの周囲に集まってきます。主君もあなたが自慢な様子です。そんなある時、他国からやってきた者が主家に仕えました。その者の頭脳と作戦能力は並ではなく、とんとん拍子に出世して、側近の座に駆け上がりました。しかしあなたはその者に、なんとなく不吉でイヤな……いつか主家に禍をもたらす予感のようなものを感じます。ある時あなたはふと、他の同僚にこの危惧を漏らしてしまいます。皆はあなたに失望し、嫉妬にすぎないと非難ごうごうです。あなたは……？


	口にすべきではなかったかもしれないが、自分の直観は間違っていない。皆がそういう反応である以上は、自分だけでもその者を警戒しよう。


	嫉妬したつもりはないが、自分の心の狭さにも原因があるかもしれない。皆が認める以上、自分もその者を認めるよう努力する。