■ 塙直之 ■


(1567〜1615)

団右衛門の名で知られる。
塙直之は、遠江国横須賀の生まれという。加藤嘉明につかえ、千石取りの足軽大将となる。
関ヶ原では鉄砲組大将として戦ったが、軍令違反がもとで加藤家を去る。その際「遂不留江南野水 高飛転地一閑鴎」と屋敷の床の間に大書していった。これに怒った加藤氏は、直之の仕官先にことごとく干渉したという。

名がとどろいたのは大坂の陣で、冬の陣では攻城方の蜂須賀勢に夜襲をかけ、みごとに成功。
だが夏の陣では、大野治房隊の先陣として南下。樫井で浅野軍と戦うが、同僚の岡部大学との先陣争いで本隊から離れすぎ、激戦の末、討死する。
派手で大向こう受けする演出が得意で、戦国武将の典型であった。